はじめに:リワーク期間が延びる不安
「リワークには参加してみたいけれど、1〜2か月で復職できるのでは?」──そんな声を、私は働く中で何度も耳にしてきました。実際、職場から「3か月間、週5日のリワークに参加するように」と指示を受け、その期間だけプログラムを受けたいと申し出る方も少なくありません。
しかし現場を見ていると、多くのリワーク参加者は平均6か月程度の利用を経て復職しています。なぜ想定より長くなるのでしょうか。ここでは、私の経験や観察を交えながら解説します。
リワーク期間が延びる主な理由
理由は大きく分けて以下の2つです。
- 参加者自身が思っているよりも回復が進んでいない
- 施設側が段階的に参加日数を増やす仕組みを取っている
実際には回復が不十分なケースが多い
休職後の生活は人それぞれですが、多くの方は自宅中心の生活になります。
- 起床時間が安定しない
- 外出は診察や買い物程度に限られる
- 満員電車に乗る生活から遠ざかっている
その状態で急に毎日リワークへ参加すると、通勤電車の混雑や人との交流に疲れてしまい、遅刻や欠席が増えるケースを医療現場でもよく見てきました。
「自分は大丈夫」と話す方も多いですが、実際に参加してみると体力や気力が追いつかず、途中で挫折してしまうこともあります。結果として「もっと時間をかけないと再発するかもしれない」と認識が変わっていくのです。
段階的に参加日数を増やす仕組み
多くの施設では、最初から週5日参加を求めるのではなく、段階的に日数を増やす仕組みを取っています。
- 開始時:週2〜3日程度からスタート
- 中期:徐々に日数を増やし、プログラム内容も難易度が上がる
- 後期:平日すべて参加し、復職後の生活リズムに近づける
医療従事者として働く私から見ても、この「段階的な負荷調整」が脱落を防ぐ大きなポイントになっています。半年ほど経つと外出やグループワークが増え、復職後の生活に近い形で過ごせるようになります。
焦りと疲労感を見極めることが大切
参加者の中には「早く復職したい」と焦って日数を増やす方もいます。ですが、その結果、復職後すぐに再休職してしまうケースを数多く見てきました。
うつ病の再発率は約60%と言われており、その多くが復職後半年以内に再発しています。だからこそ、焦らず、疲労感を見極めながら段階的に参加することが重要です。
私が見てきた事例でも、半年ほどかけて取り組んだ方が安心して職場復帰できるケースが多くありました。
チェックリスト:リワーク期間を考える際のポイント
- 「1〜2か月で復職」と考えず、平均6か月程度を想定する
- 段階的に日数を増やす施設を選ぶ
- 自分の体調や生活リズムに合わせて調整する
- 焦らず、再発防止を第一に考える
まとめ:リワーク期間は焦らず半年を目安に
リワーク施設が最初から週5日参加を求めず、段階的に日数を増やすのは「脱落を防ぎ、再発を防ぐため」です。
- 想定よりも回復が遅れるケースが多い
- 平均6か月程度かけて復職する人が多い
- 焦らず、疲労感を見極めながら段階的に参加することが重要
私の経験からも、半年ほどかけて取り組む方が安心して職場復帰できるケースが多いと感じます。リワーク期間中の過ごし方は、あなたの職場復帰に直結する分かれ道です。どうか焦らず、自分の心と身体に正直に向き合ってください。
※本記事は一般的な情報の提供を目的としており、医師の診断や治療に代わるものではありません。症状については必ず専門医にご相談ください。



