はじめに
休職中に最も気になるのは、やはり生活費や医療費といった「お金」の問題です。 職場ごとに制度は異なりますが、休職期間が長引けば誰でも金銭的に困難を抱えることになります。
「これ以上休むと生活費が尽きてしまうから」と、体調が十分に回復していないのに復職を急ぐ人も少なくありません。リワークへの問い合わせでも「費用がかかるから長く参加したくない」という声がよく聞かれます。
金銭的な不安は病状を悪化させる要因にもなります。そこで今回は、医療機関でのリワーク費用と、休職中に利用できる負担軽減制度について整理します。
医療機関でのリワーク費用
- 医療機関で行うリワークは 医療保険の適用 があります。
- 一般的に、1日6時間程度のプログラムで 自己負担3割なら約2,400円。
- 平日週5日、月20日参加すると 約50,000円の出費 になります。
- さらに診察代や薬代が加わるため、負担は大きくなります。
この負担を軽減するために活用できるのが 自立支援医療制度 です。
自立支援医療制度
リワーク参加者のほとんどが申請している制度で、利用すると費用が大幅に軽減されます。
- 自己負担が原則1割 → 1日あたり約800円
- 月額上限あり → 多くの人はリワーク・診察・薬代を合わせて月1万円程度
- 診察代や薬代も対象となり、上限に達すると以降は公費負担で自己負担ゼロ
申請方法
- 窓口は 居住地の区市町村
- 必要書類は窓口で入手可能
- 主治医に「自立支援医療診断書」を記載してもらう必要あり(自費扱いの場合あり)
- 申請日から適用されるが、番号交付まで約2か月かかるため、その間は3割負担が続く
- 番号交付後は申請日まで遡って返金される
傷病手当金
休職中の生活を支えるもう一つの制度が 傷病手当金 です。
制度概要
- 健康保険加入者が病気やケガで働けなくなった場合に支給
- 雇用形態に関わらず、条件を満たせば受給可能
- 自営業者など国民健康保険加入者は対象外
支給条件
- 業務外の病気やケガによる休業
- 仕事に就けない状態であること
- 連続する3日間を含む4日以上休業
- 休業期間中に給与の支払いがないこと
支給期間と金額
- 支給開始日から 最長1年6か月
- 支給額は「過去12か月の平均標準報酬月額 ÷ 30日 × 2/3」
- おおよそ 給与の6割程度 が補償される
実際に制度を利用したケース例
- Aさん(30代・女性) 休職中にリワークへ参加。自立支援医療制度を利用したことで、月5万円かかるはずの費用が約1万円に抑えられました。「費用の心配が減ったことで、安心してプログラムに集中できた」と話しています。
- Bさん(40代・男性) 休職後すぐに給与が止まり、生活費に不安を抱えていました。傷病手当金を申請し、給与の約6割が補償されたことで「生活の基盤が守られ、焦らず療養できた」と振り返っています。
- Cさん(20代・男性) 初めは制度の存在を知らず、金銭的な不安から復職を急ごうとしていました。人事部に相談して傷病手当金を受給できることを知り、「制度を知っていればもっと早く安心できた」と感じたそうです。
まとめ
休職中は金銭的な不安が大きなストレスとなり、病状を悪化させることもあります。
- 医療リワークは自己負担3割で1日約2,400円
- 自立支援医療制度 を利用すれば1割負担、月1万円程度で済む
- 傷病手当金 により給与の約6割が最長1年6か月補償される
- 実際に制度を利用した人の声からも「安心して療養に専念できる」効果が確認できる
これらの制度を活用することで、休職中の経済的負担を大きく減らすことができます。詳細は必ず担当窓口に確認し、安心して療養とリワークに取り組みましょう。
※本記事は一般的な情報の提供を目的としており、医師の診断や治療に代わるものではありません。症状については必ず専門医にご相談ください。



